在日外国人の年金・脱退一時金ガイド【帰国時に損しないために】
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日本で働く外国人は、国籍に関わらず年金への加入が義務です。会社員は厚生年金保険、自営業者・フリーランスは国民年金に加入します。「どうせ将来もらえないから意味がない」と思われがちですが、日本を出国する際に「脱退一時金」として保険料の一部を取り戻せる制度があります。このページでは年金の基本から脱退一時金の申請方法まで解説します。
年金保険料の滞納は、在留資格の更新審査で「在留状況に問題あり」として評価される要因の一つです。支払いが困難な場合は放置せず、免除・猶予制度を申請することで将来の年金受給資格を守りながら負担を軽減できます。
1. 年金の種類と加入義務
| 年金の種類 | 対象者 | 保険料(2025年度) | 手続き先 |
|---|---|---|---|
| 厚生年金保険 | 会社員・法人役員(20歳〜70歳未満) | 標準報酬月額の18.3% (会社と折半、自己負担約9.15%) |
会社が代行 |
| 国民年金 | 自営業・フリーランス・学生(20歳〜60歳未満) | 月額17,510円(全額自己負担) | 市区町村窓口 |
厚生年金に加入している方は、同時に国民年金の第2号被保険者にもなります。会社員の場合は会社が手続きを行うため、自分で手続きする必要はありません。
2. 脱退一時金とは(帰国時の払い戻し制度)
日本の年金を受け取るには、原則として10年以上の加入期間が必要です。多くの外国人は10年に満たないまま帰国するため、そのままでは支払った保険料が「払い損」になってしまいます。
そこで設けられているのが脱退一時金制度です。一定の条件を満たした外国人が帰国する際に、納めた保険料の一部を受け取ることができます。
3. 脱退一時金を受け取る条件
以下の条件をすべて満たす必要があります(国民年金・厚生年金ともに共通)。
- 日本国籍を持たないこと
- 年金の被保険者(加入)期間が6ヶ月以上あること
- 老齢年金の受給資格期間(10年)を満たしていないこと
- 障害年金などを受け取る権利がないこと
- 日本に住所がないこと(出国後に請求する)
- 最後に被保険者資格を失った日から2年以内に請求すること
帰国後2年を過ぎると脱退一時金の請求権が時効で消滅します。帰国したら忘れずに手続きしてください。支給上限は60ヶ月(5年分)です。
4. 脱退一時金の金額目安
月額保険料17,510円 × 1/2 × 加入月数に応じた数
例:3年(36ヶ月)加入の場合
約315,180円(税引き前)が目安
年収 × 加入年数 × 9% ≒ 概算支給額
例:年収300万円・3年加入の場合
300万円 × 3 × 9% = 約81万円(税引き前)
非居住者として受け取る場合、支給額の20.42%が源泉徴収されます。ただし帰国後に「還付申告」を行うことで、所得税の一部が戻ってくる場合があります。還付申告は帰国した翌年から5年間有効です。
5. 申請手続きの流れ
6. 社会保障協定(二重加入を防ぐ制度)
日本は多くの国と社会保障協定を締結しており、母国と日本の年金加入期間を通算できる場合があります。協定国の方は、脱退一時金を受け取るよりも加入期間を通算して将来的に年金を受け取る方が有利になる場合もあります。
| 協定の主な内容 | メリット |
|---|---|
| 二重加入の防止 | 日本と母国の両方に保険料を払わなくて済む |
| 加入期間の通算 | 日本と母国の加入期間を合算して年金受給資格を得られる |
社会保障協定を締結している主な国(2026年3月時点):アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・韓国・中国・フィリピン・インドなど。詳細は日本年金機構または厚生労働省の公式サイトで確認してください。
7. 保険料が払えない場合の免除制度
国民年金の保険料が経済的に払えない場合、以下の制度を利用できます。放置して未納にするよりも、制度を使う方が将来の年金受給資格を守れます。
| 制度 | 内容 | 申請先 |
|---|---|---|
| 保険料免除制度 | 所得が低い場合に保険料の全額または一部が免除される。免除期間も年金受給資格期間に算入される | 市区町村窓口 |
| 納付猶予制度 | 50歳未満で所得が基準以下の場合に保険料の納付を猶予(10年以内に追納可能) | 市区町村窓口 |
| 学生納付特例制度 | 学生の場合に在学中の保険料納付を猶予 | 市区町村窓口または学校 |