在留資格変更申請ガイド【留学→就労・就労→配偶者など】
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日本での活動内容が変わる場合、現在の在留資格から別の在留資格に変更する「在留資格変更許可申請」が必要です。留学から就職・結婚による配偶者ビザへの変更・転職による資格変更など、状況ごとに手続きが異なります。
このページでは、主要なケース別の必要書類・申請の流れ・審査のポイント・注意点を2026年最新情報でわかりやすく解説します。
2026年3月10日の入管法改正案閣議決定により、在留資格変更・更新手数料の法定上限が現行6,000円から最大10万円に引き上げられる見通しです。実際の金額は法改正成立後に政令で定められますが、変更申請を検討している方は早めに動くことをおすすめします。
1. 在留資格変更とは
在留資格変更許可申請とは、現在持っている在留資格を別の在留資格に変更するための手続きです(入管法第20条)。
- 留学生が卒業して日本企業に就職する
- 就労ビザを持つ外国人が日本人と結婚する
- 転職により業務内容が現在のビザの範囲を超える
- 就労ビザを持つ外国人が日本で会社を設立・起業する
- 家族滞在ビザから就労ビザへ変更する
在留資格変更の許可が下りる前に、変更先の活動(就労・経営など)を開始することは資格外活動にあたります。企業側も不法就労助長罪に問われる可能性があります。必ず許可が下りてから活動を開始してください。
2. 主要なケース一覧
留学生が大学卒業後に日本企業へ就職。最も多いケース。学歴と業務内容の関連性が審査の核心。
日本人と結婚した外国人が就労ビザから配偶者ビザへ変更。婚姻の実態証明が重要。
転職により業務内容が変わり、現在のビザの範囲を超える場合。許可前に就労開始不可。
就労ビザを持つ外国人が起業・独立する場合。2025年10月改正で要件が大幅厳格化。
家族滞在ビザから独立した就労ビザへの変更。資格外活動許可との違いに注意。
高度人材ポイントが70点以上になった場合。永住への近道として検討する外国人が増加。
3. ケース①:留学 → 技人国(就職)
留学生が日本企業に就職する際の最も一般的なケースです。審査では「学んだ内容と就職先の業務内容の関連性」が最も重要視されます。
申請時期
東京入管では原則として卒業年の12月から受付開始(その他の入管は1月から)。4月入社を目指す場合は12月〜1月の申請が安全です。
2025年12月1日から、日本の大学卒業予定者などを対象に、留学から技人国への変更申請の提出書類を大幅に省略できる特例措置が開始されました。詳細は出入国在留管理庁の公式ページで確認してください。
主な必要書類(留学→技人国)
| 書類 | 作成者 | 備考 |
|---|---|---|
| 在留資格変更許可申請書 | 本人 | 写真(縦4cm×横3cm)貼付 |
| パスポート・在留カード | 本人 | 提示 |
| 卒業証明書(または卒業見込み証明書) | 本人 | 大学・専門学校が発行 |
| 成績証明書 | 本人 | 学んだ内容の証明として重要 |
| 雇用契約書または労働条件通知書 | 企業 | 業務内容・報酬の記載が必要 |
| 会社の登記事項証明書 | 企業 | カテゴリー3・4のみ |
| 会社の決算書(直近1期分) | 企業 | カテゴリー3・4のみ |
| 源泉徴収票等の法定調書合計表 | 企業 | カテゴリー1・2は省略可 |
4. ケース②:就労 → 配偶者ビザ(結婚)
就労ビザを持つ外国人が日本人と結婚した場合、配偶者ビザへの変更が可能です。就労制限がなくなり、活動の自由度が大幅に上がります。
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 在留資格変更許可申請書 | 写真貼付 |
| パスポート・在留カード | 提示 |
| 日本人配偶者の戸籍謄本(全部事項証明書) | 発行から3ヶ月以内。婚姻事実の記載があるもの |
| 日本人配偶者の住民票 | 世帯全員・続柄記載。発行から3ヶ月以内 |
| 質問書 | 出会いから婚姻に至る経緯を詳細に記載。審査の核心書類 |
| 2人で写った写真(複数枚) | 交際・婚姻の実態証明として重要 |
| 日本人配偶者の課税証明書・納税証明書 | 生計維持能力の証明 |
| 外国人の婚姻証明書(本国発行) | 日本語訳も添付 |
5. ケース③:就労 → 別の就労ビザ(業務変更)
| 変更前 | 変更後 | 必要な手続き |
|---|---|---|
| 技人国(ITエンジニア) | 技人国(翻訳・通訳) | 届出のみ(同じ在留資格の範囲内) |
| 技人国 | 教育ビザ(小学校教師) | 在留資格変更申請が必要 |
| 技人国 | 介護ビザ | 在留資格変更申請が必要 |
| 留学 | 技人国(就職) | 在留資格変更申請が必要 |
在留資格変更申請中は、変更先の在留資格で認められる活動を行うことができません。転職前に申請し、許可が下りてから転職するスケジュールで計画を立ててください。
6. ケース④:就労 → 経営管理ビザ(起業)
就労ビザを持つ外国人が起業・独立する場合、経営管理ビザへの変更が必要です。2025年10月16日施行の改正により、資本金3,000万円以上・常勤職員雇用などの要件が厳格化されています。
7. 共通の必要書類と申請の流れ
どのケースにも共通する書類
- 在留資格変更許可申請書(変更先の在留資格に対応した様式)
- パスポート(提示)
- 在留カード(提示)
- 写真(縦4cm×横3cm)
申請の流れ
8. 審査期間の目安
| 変更のケース | 標準処理期間 | 備考 |
|---|---|---|
| 留学 → 技人国 | 2週間〜2ヶ月 | 4月入社の時期(1〜3月)は混雑するため早めに申請 |
| 就労 → 配偶者ビザ | 2週間〜2ヶ月 | 書類の実態証明が不十分な場合は長くなる |
| 就労 → 経営管理 | 2〜3ヶ月 | 新要件の確認に時間がかかる場合あり |
| その他の変更 | 2週間〜1ヶ月 | 申請内容の複雑さにより変動 |
変更申請中に在留期限を迎えた場合は、申請中であれば特例期間(最長2ヶ月)として在留・就労が継続できます。在留期限がさらに先に来る場合は、変更申請とは別に在留期間更新許可申請も必要になる場合があります。
9. 重要な注意点
① 短期滞在からの変更は原則不可
観光ビザ(短期滞在)で入国した後に、就労ビザや配偶者ビザへの変更は原則として認められていません。いったん帰国して在留資格認定証明書を取得してから入国するのが正しい手順です。
② 変更前の在留資格に基づく活動を続けること
変更申請中も、現在の在留資格に基づく活動(就労・就学など)を継続していることが求められます。退学や退職後に長期間放置すると審査に悪影響を与えます。
③ 虚偽申告は絶対にしてはいけません
申請書類の内容に虚偽があると、変更申請が不許可になるだけでなく、現在の在留資格の取り消し・強制退去につながる可能性があります。審査で不利な状況があっても、正直に申告・説明することが長期的には有利です。
④ 変更後の活動は許可が下りてから
変更申請中に変更先の活動(新しい就職先での就労など)を開始することは資格外活動になります。必ず新しい在留カードを受け取ってから活動を開始してください。