外国人採用の全体フロー【HR担当者向け・2026年版】
出入国在留管理庁の公式情報および実務経験に基づいて作成。最終更新:2026年6月
在留資格認定証明書(COE)の審査期間が2024年以降、東京では4〜7ヶ月に長期化しています。「4月入社」に間に合わせるには前年の9〜10月には申請を完了している必要があります。内定後は即日、書類準備を始めてください。
- 外国人採用は「現在地」によって手続きが大きく異なる——まず4パターンのどれか確認する
- 海外からの採用(COE申請)は最低6〜9ヶ月かかる。4月入社なら前年9月に申請開始
- 東京入管のCOE審査は現在4〜7ヶ月。地方入管の方が早い場合がある
- 社会保険・在留期限管理のミスがビザ不許可につながる——入社後の管理も重要
1. 外国人採用の全体像と4つのパターン
外国人社員の採用は、その人の現在地によって手続きが大きく異なります。まず、以下の4パターンのどれに当てはまるか確認してください。
「採用したい人は今どこにいるか」「どのビザを持っているか」を必ず確認してから手続きを始めてください。パターンによって必要な時間・書類・費用がまったく異なります。
2. 採用する外国人に必要なビザの種類
日本の就労ビザは職種・業務内容によって決まります。「どんな仕事をしてもらうか」を明確にしてから、必要な在留資格を確認してください。
| 在留資格 | 対象となる職種・業務 | 主な要件 | 在留期間 |
|---|---|---|---|
| 技術・人文知識・国際業務(技人国) | IT・エンジニア・事務・通訳・デザイン等のホワイトカラー職 | 大学卒業以上または実務10年以上 | 1〜5年 |
| 高度専門職(HSP) | 高度な専門技術・知識を要する職種 | ポイント制(70点以上) | 5年(1号)・無期限(2号) |
| 特定技能(1号・2号) | 製造・農業・介護・建設等の特定産業分野 | 技能試験・日本語試験(分野による) | 1〜5年 |
| 経営・管理 | 会社経営・管理業務 | 資本金500万円以上(2025年改正後は要件強化) | 1〜5年 |
| 企業内転勤 | 海外グループ会社からの転勤 | 転勤前に1年以上同グループで勤務 | 1〜5年 |
3. 内定〜入社までの全ステップ(パターンA:海外採用)
最も手続きが多い「海外在住の外国人を採用するケース」を例に解説します。
| ステップ | 内容 | 所要期間の目安 | 担当 |
|---|---|---|---|
| ① | 内定・雇用条件の確定 | 随時 | HR |
| ② | COE申請書類の収集・作成 | 2〜4週間 | HR・本人 |
| ③ | 入管へCOE申請 | 申請日 | HR(または行政書士) |
| ④ | COE審査(東京:4〜7ヶ月) | 4〜7ヶ月 | 待機 |
| ⑤ | COE受領・本人へ郵送 | 1週間 | HR |
| ⑥ | 本国の日本大使館でビザ申請 | 1〜2週間 | 本人 |
| ⑦ | 来日・入社 | ビザ取得後 | 本人 |
| ⑧ | 社会保険加入・住民登録案内 | 入社日 | HR |
東京入管で4〜7ヶ月かかる場合、4月入社に間に合わせるには前年9月〜10月にCOE申請を完了する必要があります。採用決定から申請準備まで最低2〜4週間かかるため、実質的に前年8月には採用確定が必要です。
4. 審査期間の実態【2026年版】
| 申請種別 | 東京入管(目安) | 地方入管(目安) |
|---|---|---|
| COE(在留資格認定証明書) | 4〜7ヶ月 | 2〜4ヶ月 |
| 在留資格変更(留学→技人国等) | 2〜4ヶ月 | 1〜3ヶ月 |
| 在留期間更新 | 2〜3ヶ月 | 1〜2ヶ月 |
審査期間は申請時期・申請内容・企業規模によって大幅に変動します。上記はあくまで目安です。地方拠点がある場合、地方入管への申請も検討してください。
5. HR担当者がよくやる5つのミス
- 業務内容とビザの種類が合っていない:採用後の業務変更でビザ違反になるケース。内定時点で業務内容を正確に定義することが重要です。
- COE申請のタイミングが遅い:入社6ヶ月前には申請開始が必要です。「内定が出てから動く」では間に合いません。
- 給与・業務内容の変更を届出していない:ビザ申請時と実態が異なると不許可や取消しのリスクがあります。変更時は速やかに届出してください。
- 転職社員の届出を怠る:転職後14日以内に「所属機関に関する届出」が必要です。これを忘れると更新審査で問題になります。
- 社会保険の加入が遅れる:社会保険未加入はビザ更新不許可の直接原因になります。入社日に即日手続きを行ってください。
6. 申請前の企業コンプライアンス確認リスト
COE申請前に以下を確認してください:
- ✅ 採用する外国人の業務内容が在留資格に合致している
- ✅ 会社の社会保険加入状況に問題がない(未納・滞納なし)
- ✅ 雇用契約書(または内定通知書)に給与・職務内容が明記されている
- ✅ 会社の登記・財務状況が適正である(直近2期分の決算書を準備)
- ✅ 既存の外国人社員の在留カード有効期限・社会保険状況を確認済み
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